≪日曜連載vol.3~創業計画書作成のポイント①~≫
今回からは、具体的な創業計画書作成のポイントを、飲食店の記入例を参考にしながら、3回に分けてお届けします。
日本政策金融公庫創業計画書記入例(飲食店)
1 創業の動機(創業されるのは、どのような目的、動機からですか。)
どういう目的で、何をやりたいかをはっきりさせる必要があります。(創業動機は明確か)
動機があいまいでは、さまざまな困難を乗り越えていくことはできません。
また、創業しようとする事業内容が顧客のニーズや時代の流れに合っているかどうかも重要なポイントです。
2 経営者の略歴等(略歴については、勤務先名だけではなく、担当業務や役職、身につけた技能等についても記載してください。)
創業しようとする事業は、まず経験のある業種や知識、興味のあるところおよびその周辺というのが妥当なところでしょう。
技術・技能・ノウハウなどの修得には経験がとても重要です。また、受注先を確保できるかどうかは、勤務時代に培った人脈、信用が大きく左右します。
3 取扱商品・サービス
商品、サービス、技術またはそれらの提供方法などに、顧客を引きつける何らかの特色を出せるか検討します。同業他社にはない独自性や新規性が求められます。
ターゲット顧客の顔を思い浮かべられるくらい具体的に設定します。顧客層をどこに絞り込むかによって、客単価や商品の品揃えが違ってきます。
業種によってはどこで創業するかが重要となります。一般的に立地条件の良い場所は費用負担が重いので、採算面について慎重に検討しなければなりません。(所有物件の活用や立地条件にマッチした商品やサービスの提供も要検討)
9 自由記述欄(追加でアピールしたいこと、事業を行ううえでの悩み、欲しいアドバイス等)
経営者は法律、経理、税務、労務など幅広い知識のほか、強い意志、努力、体力が不可欠です。加えて、十分な金銭感覚も必要とします。(経営者自身の成長と人脈の拡大や従業員教育に関する記述、BCP対策、リスクヘッジ対策についての言及を行うことで、「融資=ゴール」ではなく、「融資を受けての事業の成功とその継続こそがゴール」との高い意識のアピールにつながります)
そのためには、外部専門家の活用も有効です。特に経営者を含めた経営陣に法律、経理、税務、労務に明るい方がいらっしゃらないケースにおいては、ブレイン役としてその存在を置くことで、信頼強化につなげられます。
いかがでしたか?イメージは湧いてきましたでしょうか?今回は、以上となります。