≪日曜連載vol.6~融資申込みから審査、融資決定と実行までのスケジュール感~≫

前回まで、3回に分けて創業計画書作成のポイントをお伝えしてきました。よくご質問頂くのが、「どのくらい時間が掛かるのか?」という点ですので、今回はこれに触れつつ、どのようなスケジュールで進んでいくかについて、記載いたします。

融資までの審査期間が短い(=それだけスピーディーな)ことで知られる日本政策金融公庫の場合でも、「申込みから融資実行まで、1ヶ月くらいを見ておいてください」と言われます。そして、その理由としては、以下のようなスケジュールで行われる中で、書類の準備や作成に一定の時間を要するためと言えます。

申込日…A(借入申込書と創業計画書を提出)
 面接日…A+3~5日(この間に書類確認が行われ、面接時に必要な書類の依頼あり)=B
融資結果連絡日…B+6~8日(この間に会社の現地確認、面接時に提出頂いた書類確認)=C
書類ご自宅到着日…C+1~2日(Cと同時または翌日に郵送される)=D
ご記入・金融機関引落し書類確認印受領後返送日…D+3~4日(依頼者にてご対応頂く)=E
書類公庫到着日…E+1~2日=F(書類に不備があれば、再提出が必要)
融資実行…F+3日(書類に不備がなく届いた場合、3営業日後に融資実行となる)

私の担当してきた中で、融資支援に関する業務委託契約の説明と締結から4日後に申込みを行い、その3日後に面接を受けて頂き、その6日後に融資決定が下り、その8日後に融資実行が行われた(=ご依頼頂いてから3週間後の融資実行)という事例もありますが、そのためには依頼者との綿密なコミュニケーションと依頼者自身のご努力があったことは言うまでもありません。

なお、設備資金として融資を受けた上で、店舗や事務所を借りて営業をしていく場合に時間が掛かってしまうと他の申込者に取られてしまう恐れがあるのであれば、①審査が下りることを条件に物件の借入申込みを行い、万が一下りなかった場合は白紙キャンセルとすることを予め相互にて確認しておく、②親族等から立替えてもらった上で、審査結果が下りて融資が実行されてから速やかに返金する、といった対策が考えられます。